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仮想通貨がイスラム諸国でハラームからハラールの流れ

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イスラム教と仮想通貨

12日にイスラム教で仮想通貨をハラーム(禁止する)からハラール(許される)の流れになる、というニュースがありました。
タイトルもハラームからハラールとか紛らわしい表現ですみません。
イスラム圏の人々はイスラムの教義に許されるか許されないか、という尺度で物事をとらえており、非イスラム圏の人間からすると拘る箇所が随分と離れている場合が多いです。

ギャンブルはもちろんのこと先物取引もその投機性の高さから、イスラム教では許されるものではありませんでした。

しかし、ここにきてある仕組みを導入することで、イスラムの教えに許される仮想通貨の取引の可能性が見出されたことが話題になったので紹介します。

また4月10日にはビットコインをはじめとする仮想通貨はイスラム教に反しないのでないかという見解の論文も発表されたのでご紹介しますね。

2018年4月10日にビットコインはハラールではないかという論文が発表

ビットコインや仮想通貨がイスラム教で許されるという見解の論文をBlossom FinanceのMufti Muhammad Abu Bakar氏から発表されました。
Blossom Financeはアメリカに本社があり、インドネシアのジャカルタに支店を持っており、マイクロファイナンスを主な活動内容としています。

論文では特定条件下でビットコインをはじめとする仮想通貨はハラールであるという見解を示しました。

これは先日ドイツでビットコインを紙幣や貨幣として認めるという発表も影響しており、ドイツのようなヨーロッパの先進国でお金として認められていること、またアメリカなどでビットコインで買い物ができるところが増えてきており、支払い手段として広く普及していること、などといった事実からイスラム教でも認められるべきと記されています。

また暗号通貨・仮想通貨を支える基盤技術であるブロックチェーンについても記されており、それによると第三者による改ざんが不可能で参加全員がガラス張りのブロックチェーンの公平性は、既存の銀行や証券会社よりもイスラム教の原則に則っているともされています。

今までボラタリティの高さやICOなどの不透明さから、仮想通貨を禁止していたイスラム圏の国や地域ですが、この論文をきっかけに寛容性が高くなることが期待されます。

 

金の価値を裏付けした仮想通貨

金(GOLD)の価値を裏付けにした仮想通貨を発行することで、実体性を持たせればイスラムの教義に反しないのではないか、という議論も起こっています。

OneGramと呼ばれるその仮想通貨はブロックチェーンを用い、1コインあたり1グラムの金が裏付け資産となります。

 

イスラム教では様々なものが禁止されている

流派によって細かいところは変わってきますが、イスラム教義では様々なモノが禁止されています。
豚を食べてはいけない、女性の肌の露出に対して厳しいのは良く知られていますね。

ギャンブルも勿論のことご法度で、先進国では一般的な保険事業ですらギャンブル性が高いということでイスラム圏ではNGです。
(保険は負の宝くじと表現されることが多く、確率のゲームでもあるからです)

そして金融業では利息すらもイスラムの教義に反するとして、イスラム教では利息を取ることを禁止しています。
日本でも利息は貰うものより払うものである立場の人が多いので、単純に考えると素晴らしいと思う反面、よーく考えると相当不便なのでは、とも感じますが、実は抜け道が用意されているのです。

イスラム金融という言葉を聞いたことはありますか?
イスラム圏の金融業者や金融業界を指す言葉で、かなりの規模になります。

2016年の段階で2兆1,000億ドル、224兆円となり、2018年には350兆円の規模になるとされています。
そしてイスラム教の人口は16億人で2030年ごろには22億人を超えると予想されています。
世界の人口のうち4人に1人はムスリムなのです。

イスラム経済から油田とか石油王とかを連想してしまいますが、それらを回す金融業もかなりの規模になっているのです。

 

話が脱線しましたが、金利を取らずに金融業が成り立つ仕組みはこうです。
銀行が先払いをして製品を買ったり、事業に出資したりして、それらを分割して元値よりも高く売却することで利益を出しているのです。

つまりお金を貸すのではなく、先に商品を買ってあげて、分割して割増しに売却するというリース業に近い形態のサービスになります。
クレジットカードなどがこれらに近い仕組みとも言えますね。

この方法はイスラム教の法学者から合法だと認められています。
何が言いたいかというと、イスラム教で大事なのはイスラム教の法学者が正当と認めれるか否かが非常に大事だということです。

 

金はイスラム社会における通貨の基本的な形

金はイスラム社会における通貨の最初の形とされており、金の価値が裏付けされた仮想通貨であるのならばイスラムの教義に反さないので問題ない、という見解が認められつつあります。

ブロックチェーンの有用性や、今後の技術的な仮想通貨の可能性はイスラム教徒の間でも認知されており、新しいテクノロジーであるFinTechに対して拒絶しているわけではありません。
実際にイスラム金融界ではFinTechを促進するためのファンドやハブが誕生し、ニューヨークやロンドンなど先鋭的なFinTech市場から少し遅れをながらも、国をあげて新しいテクノロジーを取り入れる動きを見せています。
しかしどれだけ便利なものでもイスラム教義に反するものは扱わないのがルールです。

イスラムの教義上のハラール、つまりは許されるのかどうかの問題は大きく、もし許されるのであれば、特定の仮想通貨に大量のイスラムマネーが流れ込んでくる可能性もあります。
そうなった時に16億人ものイスラム教の人々の内、どれくらいの人が参入してくるのかわかりませんが、ソーシャルゲームの課金の状況から考えると影響は非常に大きいと考えれます。

例えば、クラッシュ・オブ・クランではアラブのチームがトップを独占したことがあり、あのレベルを維持するのは恐ろしいくらいの課金が必要であることから、イスラムマネーの威力を垣間見た瞬間でした。

仮想通貨を資産の一つとして価値をデジタル上に保存するものだという認識が現在、先進国の若者を中心に浸透しつつあり、イスラム教国としてもこの流れに取り残されたくないという思惑があるのは間違いないはずです。
ブロックチェーンのテクノロジーは非中央集権的で、自由であることから公平・公正を原則とするイスラム教に離反するものではないはずです。

問題があるとすれば現状の仮想通貨のボラタリティだけです。

 

中東勢による仮想通貨に参入でどう変わるのか?

中東地域は近代以降、宗教的な理由、政治的な理由、また産油国であるという経済的な理由が複雑に絡まりあって地政学的にとても不安定な状態が続いています。
中東で金が好まれるのも古代から続く絶対的な価値をもつものとして認識されているからであり、時間はかかるかもしれませんがビットコインがデジタルゴールドであるのならば、有事の際のビットコイン買いという流れが中東勢の参加で増幅することとなるのでしょうか?

4月14日にはアメリカがシリアに空爆開始のニュースが世界中を駆け巡りました。
また中国とアメリカの間で貿易摩擦による第二次世界冷戦の図式もあり、緊迫した世界情勢の中、国家から独立した価値をもつ暗号通貨・仮想通貨がどのような役割を担っていくのか非常に興味深いですね。







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